【コラム 桝秀行】こりゃヒデー!江戸川区情報公開条例の改正

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桝秀行江戸川区議会議員/本人のTwitterより

【平成28年10月27日】

 汚い言葉使いのタイトルになってしまいましたが、今回ばかりは仕方ありません。本日江戸川区議会は定例会の最終日という事で、今議会に諮られていた議案等の採決が行われたのですが、先の総務委員会での審査同様に本会議でも『第62号議案 江戸川区情報公開条例の一部を改正する条例』が賛成多数で可決されたのです。私たち江戸川クラブ会派は反対票を投じています。

 この改正案のどこがヒドイのか。総務委員会の審査経過を経て書かれた10月19日の東京新聞の記事が分かりやすく以下3点にまとめています。①請求乱用の禁止②拒否可能③黒塗り有料化である事。私が最も問題視しているのは②の拒否可能という点です。

 おそらく区民の皆様には何の事だかさっぱり分からないと思いますので、ここでかみ砕いてみます。まず、私たち住民には『知る権利』という基本的人権があります。行政の情報も住民は知る権利として保障されているという前提の意です。例えば区役所でどのような業者がどのような内容の公共工事を行っているのか、それを知りたければ区役所に行き手続きをすればその情報を入手できます。しかし、この状態ではいくら知る権利があるとは言え、野放図に情報を請求してくる方々への対処に限界が生じてしまいます。『30年分の工事履歴を全部くれ』と請求されれば、区の職員は何か月徹夜をしようともその資料を作らなければならないからです。これでは流石に情報公開制度として現実的ではありません。
 そこで、区役所は民法にある『権利の濫用』を理由にこのような過剰な請求行動に制限を与えようとしているのが今回の改正案の中身です。いくら知る権利があるからとは言え、膨大な資料を請求されては困るという事なのでしょう。ふむ、何となく聞いていると筋は通っているようにも聞こえますね。

 私が問題視しているのは、『誰がその請求を問題として拒否をするのか』という点です。この条例では区の職員にそれが委ねられる事になります。つまり、「気に入らない人の請求は受けませんよ」と拒否できる改正になっているのです。公務員である区職員の裁量で、知る権利を脅かすかもしれない事自体が大問題、本来は裁判所が判断する事項です。

 例えば、『こんなひどい請求は権利の濫用だ!』と区の職員が感じたら、それは裁判所に判断を仰ぐべきなのです。それをせずして、自分たちで「拒否してしまえ」では知る権利が踏みつぶされるってもんです。ここが『こりゃヒデー』なのです。

 と、もっともらしく語っていても、私は法律に関しては専門家ではありません。そこで今回は弁護士さんに相談してみました。以下は頂いた意見書です。ポイントは、わざわざ改正せずとも現行の条例で十分対処可能だという指摘です。これを見てもあらゆる角度から問題だらけの改正案と言えるでしょうね。

江戸川区情報公開条例の一部を改正する議案についての意見書(平成28年9月22日) 
葛西臨海ドリーム法律事務所 弁護士 矢野京介

http://ameblo.jp/masu-hideyuki/image-12213865479-13783520171.html

桝秀行(ますひでゆき)/1975年生まれ、現在江戸川区議会議員(現在2期目)。2000年3月に関東学院大学法学部法律学科を卒業。2011年4月に江戸川区議会議員選挙3,425票にて当選(みんなの党)。2015年4月に、江戸川区議会議員選挙3,577票にて当選(政党無所属)。「ブログ江戸川区議会議員 桝秀行のブログ」(http://ameblo.jp/masu-hideyuki)より、本人の許可を得て引用。

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